
鼻の病気
鼻の病気
アレルギー性鼻炎は、アレルギー反応によって引き起こされる鼻の炎症で、くしゃみ・鼻水・鼻づまりの三大症状が特徴です。季節性(花粉症)と通年性の2タイプがあります。
スギ、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサなどの花粉が原因となり、特定の季節に症状が現れます。
ダニ、ホコリ、カビ、ペットの毛などが原因となり、一年を通して症状が続きます。
アレルギーの原因や生活環境によって症状や対処法が異なるため、適切な検査と治療が重要です。
血液検査によりアレルゲンを特定し、予防や治療計画を立てることができます。花粉症では飛散時期に先んじて治療を開始することが効果的です(初期療法)。
アレルギー性鼻炎の治療は原因物質(抗原)を避けることが第一となりますが、なかなか簡単なことではありません。 当院では以下の治療法を患者さんの状態に合わせてご提案します。
・鼻中隔矯正術:鼻中隔が曲がっている場合に行う。 ・粘膜下下鼻甲介骨切除術:鼻粘膜の肥厚を改善し、鼻づまりを軽減。 ・経鼻腔翼突管神経切断術:通年性アレルギー性鼻炎の重症例が適応となります。
①年齢が12歳以上 ②重症または最重症の花粉症で前のシーズンも症状が重かった方 ③血液検査でスギ花粉に対するIgE値が高いこと(クラス3以上) ④鼻噴霧用ステロイド薬やほかの内服薬を一定期間併用しても症状が十分に抑えられないこと
他にもさまざまな条件があります。当院では完全予約制で対応しています。
▶ 花粉症や通年性アレルギー性鼻炎でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
当院では状態に応じた検査と治療をご提案しています。
鼻の周囲にある副鼻腔に炎症を引き起こす疾患です。風邪によるウイルス感染は急性副鼻腔炎の最も多い原因です。細菌感染が原因の場合、未治療だとまれに眼窩や頭蓋内に炎症が広がり、重篤な病態を合併します。また、放置すると慢性化の原因にもなります。
黄色や緑色の鼻水、鼻づまり、咳、頭痛や顔の痛み、発熱など。症状が10日以上続く、高熱がでる、顔や頭に突然の激しい痛み、目が見えにくい、または二重に見える、目の周りの腫れ、などがあれば、細菌感染の可能性があり、すぐに受診が必要です。
細菌検査、鼻腔ファイバー、CT検査(当院では即日対応可能)
ウイルス性が多いため自然治癒もありますが、細菌感染が疑われる場合は抗菌薬を使用します。また、生理食塩水による鼻洗浄も有効と考えられます。
▶ 鼻水が長引く、顔の痛みがある、目に症状が出る場合はすぐにご相談ください。当院ではCTやファイバーを活用して診断・治療を行っています。
3か月以上続く副鼻腔の炎症で、鼻茸を伴うこともあります。基本的には急性副鼻腔炎と違いウイルスや細菌感染の関与は低いですが、慢性副鼻腔炎に感染を合併する「急性増悪」という状態もあります。また、歯科領域の炎症が副鼻腔炎の原因となるケースもしばしばみられます(歯性上顎洞炎)。
膿性鼻漏、鼻づまり、顔や額の圧迫感、嗅覚障害などが長期間続き、生活の質(QOL)が低下します。
鼻腔ファイバー検査、CT(当院では即日対応可能)
慢性副鼻腔炎ではいくつかの治療を組み合わせます。基本的には保存治療となりますが、改善しない場合は手術が検討されます。
・内視鏡下鼻・副鼻腔手術(ESS):内視鏡を用いて炎症のある副鼻腔を開放していきます。 ・鼻中隔矯正術:鼻中隔の弯曲が副鼻腔炎や鼻づまりの原因になっている場合に追加することがあります。 ・粘膜下下鼻甲介骨切除術:下鼻甲介の肥厚が鼻づまりの原因になっている場合に追加することがあります。
鼻づまりや膿のような鼻水、匂いが分からないなどの症状が続く方は、お早めにご相談ください。 当院では、CTやファイバー検査、日帰り手術にも対応しています。
難治性の副鼻腔炎で、鼻茸の充満や喘息との合併が特徴です。国によって難病に指定されました。特徴としては、鼻茸の多発、気管支喘息との関与、血液検査での好酸球数の増加などが挙げられます。この病気の発症原因は不明で、2型炎症という免疫反応が関与していると考えられています。アスピリンやNSAIDs(非ステロイド系抗炎症薬)により発作が誘発されることがあるアスピリン喘息も好酸球性副鼻腔炎の重症型にあたります。さらに、好酸球性中耳炎を合併することがあります。
鼻腔ファイバー、血液検査、CT、鼻茸の組織検査など、指定難病の診断基準に基づいて検査を行います。
副鼻腔炎の再発を繰り返す方、喘息をお持ちの方は好酸球性副鼻腔炎の可能性があります。当院では詳細な検査と、新しい治療法のご提案も可能です。 *好酸球性副鼻腔炎と診断され、難病の承認を受けた方には、指定難病の医療費助成制度があります。
鼻中隔は鼻孔を左右わける壁です。鼻中隔の曲がり(弯曲)は多くの方にみられるもので、特に症状がなければ治療の必要はありません。ただし、鼻中隔の曲がりが原因で、慢性的な鼻づまり、鼻出血、副鼻腔炎の原因となっている場合には、鼻中隔湾曲症と診断します。原因は、さまざまですが、鼻中隔は複数の軟骨や骨で形成されており、成長の過程で差が生じて鼻中隔が曲がっていくと考えられています。他にも外傷が原因となることがあります。
鼻づまりや鼻血が慢性的にある方、副鼻腔炎を繰り返す方は、鼻中隔弯曲症の可能性があります。
CTやファイバー検査にて評価いたしますので、お気軽にご相談ください。